阪神・淡路大震災から30年、心に寄り添う映画「港に灯がともる」
震災の記憶と向き合い、心の復興描く
被災地・神戸を舞台に、阪神・淡路大震災で亡くなった父との記憶と向き合う娘の葛藤を描いた映画「港に灯がともる」が、1月17日に公開された。主演を務めるのは、いわき市出身で震災当時7歳だった富田望生さん。富田さんは「たくさんの方に見ていただき、共感してもらえる作品になれば」と語っている。
映画「港に灯がともる」とは?
震災の爪痕が残る神戸で揺れ動く家族の姿
「港に灯がともる」は、震災で父を亡くした娘・美咲(富田望生)が、父の遺した古いビデオカメラを通して、震災当時の記憶と向き合う姿を描いたヒューマンドラマ。美咲は震災後、心に深い傷を負い、記憶を封印していた。しかし、ある日、父のビデオカメラを発見したことで、封印していた記憶が蘇り始める。
富田望生さん、震災と向き合った思い
「つらいとか苦しいに、大きいも小さいもない」
富田望生さんは、本作で震災を経験した役を演じるにあたり、「つらいとか苦しいに、大きいも小さいもない。誰にとっても、その人にしかわからない心の傷がある」と震災の記憶と向き合うことの大切さを語った。本作への出演を通して、震災の記憶を風化させないことの重要性を実感したという。
震災から30年、今伝えたいメッセージ
記憶をつなぎ、未来へ紡ぐ
阪神・淡路大震災から30年が経ち、震災の記憶が風化していく中で、本作は震災の記憶を継承し、未来へつなぐ役割を担っている。富田望生さんは、「本作が、震災を風化させないための架け橋になれば」と願う。
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