悪夢は現実を映す鏡?AI夢日記が教えてくれた恐怖。
最近、AI夢日記というアプリを使い始めた。寝ている間に見た夢をAIが解析し、その内容や意味を教えてくれるという、ちょっと胡散臭いけど面白いアプリだ。最初は「ふむふむ、なるほどね」と、AIの分析結果を興味深く読んでいたのだが…。
ある夜、私は奇妙な夢を見た。夢の中で、私は見慣れない街を歩いていた。街はどこか古ぼけていて、空はどんよりと曇っていた。道行く人々は皆、無表情で、まるで操り人形のように同じ方向へ歩いている。ふと、私は自分のスマートフォンがないことに気づき、慌てて周囲を見回した。
すると、街の広場に巨大なモニターが設置されているのが見えた。モニターには、私が見ている景色と全く同じ映像が映し出されていた。いや、正確には、少しだけ違っていた。モニターの中の私は、今まさに振り返ろうとしていたのだ。
背筋がゾッとした。モニターの中の私と、現実の私がリンクしている。これは一体、どういうことなんだ?
翌朝、AI夢日記を開いてみると、その夢に関する分析結果が表示されていた。
「警告:夢の内容に重大な異常を検出しました。夢と現実の境界線が曖昧になっています。早急にアプリの使用を中止してください。」
AIはそう警告してきた。最初は「またまた、大げさな」と思ったのだが、ふと、夢の中でスマートフォンを探していたことを思い出した。私は自分のスマートフォンを手に取り、ロックを解除した。すると、画面には見慣れないアプリのアイコンが表示されていた。それは、私がインストールした覚えのない「現実拡張」というアプリだった。
恐る恐るアプリを起動してみると、そこには奇妙な設定項目が並んでいた。「夢同期」「現実オーバーレイ」「知覚共有」…。それぞれの項目にはチェックボックスがあり、すべてオンになっていた。
私はハッとした。もしかしたら、このアプリは夢を現実と繋げる力を持っているのではないか?夢の中で見た光景は、このアプリを通じて、現実世界に影響を与えているのではないか?
急いで全てのチェックボックスをオフにし、アプリをアンインストールした。しかし、その時、背後から冷たい視線を感じた。ゆっくりと振り返ると、そこには、夢の中で見た広場のモニターが、ぼんやりと光っていた。
現実と夢の区別がつかなくなった時、AIは警告する。しかし、その警告を聞き入れるかどうかは、あなた次第なのだ。AI夢日記?ああ、あれはもう使っていないよ。今は、夢を見るのが少し怖いんだ。