異音の幽霊、残業奇譚

2025年09月11日 15:08 ショートショートホラー

好奇心に駆られた私は、コピー機を動かした。すると、壁に隠された小さな扉が現れた。埃を被ったその扉を開けると、そこには誰も予想しなかった光景が広がっていた。無数のハムスターが、コピー機のコードをかじっていたのだ。彼らは、電気を通じさせようと必死だった。そして、コピー機はゆっくりと動き出した。画面には、歪んだ文字で「カエレナイ」と表示されていた。残業するな、という幽霊からのメッセージだったのかもしれない。私はそっと扉を閉め、家路についた。それから、残業は一切しなくなった。

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