目覚まし時計を止めると、部屋の空気が再び重くなった。そして、あの埃っぽい臭い。ミイラが、微かに震えているように見えた。
恐怖に駆られ、ミイラを掴んでアパートを飛び出した。近くの公園に駆け込み、ミイラをゴミ箱に投げ捨てた。これで、もう大丈夫。
家に帰ると、目覚まし時計が鳴り始めた。午前6時。再び時間が巻き戻っていた。そして、ベッドの下には、あのミイラが…。
「時を戻セ」
ミイラのメッセージが、頭の中でこだまする。そして、理解した。あのミイラは、時を遡る力を持っているのだ。そして、私に何かを伝えようとしているのだと。
私は、あのミイラを、ゴミ箱から拾い上げた。