ある日、僕はアパートの階段を降りていた。階段の段数は、もはや数えることすら不可能だった。無限に続くかのように思えた。
その時、背後から声が聞こえた。
「ねえ、一緒に遊ぼうよ」
振り返ると、そこには無数の幽霊がいた。彼らはニヤニヤと笑いながら、僕を見つめていた。
僕は逃げ出した。しかし、どこまで逃げても、幽霊たちは追いかけてくる。
そして、ついに、僕は捕まってしまった。
幽霊たちは、僕を階段の最上段に連れて行った。そして、僕を階段から突き落とした。
僕は、階段を転がり落ちた。無限に続くかのような階段を。
そして、僕は気づいた。階段の段数が変わる理由。
それは、階段そのものが、幽霊だったからだ。
そして、僕もまた、その階段の一部になってしまったのだ。
今も、アパートの階段では、深夜に足音が聞こえるという。そして、時々、階段の段数が変わるという。