気が付くと、私は自分のベッドで寝ていました。夢だったのか…? 汗だくの私は、急いでスマホを確認しました。日付は昨日と変わっていません。
「夢にしてはリアルすぎた…」
私は震える手で、撮影したカカシの写真を確認しました。すると、村の中心に立っていた巨大なカカシの写真が、一枚だけありません。代わりに写っていたのは…ニヤニヤと笑う、私自身のカカシでした。
それからというもの、私は二度とネット怪談サイト巡りをしなくなりました。笑うカカシの村の噂は、私の心に深く刻み込まれているのです。そして、たまに鏡を見ると、自分の口角が少し上がっているような気がするのです。